オートカラーアウォード2013各賞決定!!
2012年12月13日に文化学園大学(東京渋谷区)にて自動車のカラーデザインコンテスト「オートカラーアウォード2013」の審査会が行われ、各賞が決定いたしましたので、お知らせいたします。
グランプリ
(総合的に最も優れたカラーデザインに贈られる)
富士重工業株式会社「XV」
デザートカーキ(エクステリア)/ブラック(インテリア)
担当デザイナー 雲野裕紀(くもの ゆうき)氏
メーカーのアピールポイント
アーバン・アドベンチャー」をテーマに、アウトドアでの高い機能性をもったプロスペックの道具を、都市生活でアクティブに使いこなす。そんなイキイキとした自分らしいライフスタイルを演出する。
エクステリアはユニークでタフな、使い倒せる道具っぽさを演出する、都市に映えるモダンなカーキのソリッドカラー。インテリアは深みを追求した上質なブラック。
発表会での有元審査委員長のコメント
今回のエントリーには、3つの傾向がみられた。それは、彩度や深みを追求するような”きれいな色”、低彩度、ソリッドライクのような”渋めの色”、2トーンや3トーンのようなエクステリアカラーでの”カラーコーディネーションありきのデザイン”。
今年のグランプリを選ぶにあたって、どの点を重視するか色々と議論が揺れたが、”きれいな色”という視点はこれまでもあるものだったため、”渋めの色””カラーコーディネーションありきのデザイン”という2点を重視し、その両方ともが高く評価できるということで、スバルXVのデザートカーキ(エクスエリア)×ブラック(インテリア)をグランプリに選んだ。
ファッションカラー賞
(時代の価値観やライフスタイルを先鋭に表現した優れたカラーデザインに贈られる)
ダイハツ工業株式会社「ミラココア」
ムースピンクパール(エクステリア)アイボリー/ブラック(インテリア)
カラーデザイン担当 平井伸明(ひらい のぶあき)氏
メーカーのアピールポイント
ミラココアを愛しているお客様は、自分らしいおしゃれを大切にする20代女性。そんな彼女たちにむけて、やさしく「ほっこり」とした気持になれて、乙女な気持を呼び起こさせてくれる色を考えた。やわらかい生クリームと、甘酸っぱさのあるイチゴを混ぜてできるイチゴムースのような、ムースピンクパール。ミラココアの市販色で3色めのピンクになる。パールホワイト以外で、はじめて3コート有彩色へ挑戦した。
審査委員長のコメント
これまでのピンクは青みでメタリック感の強い色が多かったが、青みでないココアのピンクは新鮮みがあった。3コートによる柔らかい光り方で、質感も高かった。
審査委員特別賞
トヨタ自動車株式会社「eQ 」
クールソーダメタリック×ブラックマイカ(エクステリア)/ブラック×ホワイト(インテリア)
カラーデザイン担当 城戸あゆ美(きど あゆみ)氏
メーカーのアピールポイント
環境を意識するカスタマーが増えている市場において、埋没しないトヨタ独自の『EV』を創り上げた。一目見て、eQだと認識できる、個性的なエクステリア、ブルー&ブラックの2トーン。
エクステリアと同じく、特徴的で先進的なイメージのブラック&ホワイトに、爽やかをイメージさせるライトブルーをアクセントとしたインテリアカラー。
じっくり味わえば味わうほどストーリー性のあるアイコンカラーデザインeQである。
審査委員長のコメント
審査会で、「エクステリアカラーを、2トーンなどカラーコーディネートで考えるというのが新しい」という意見がだされ、その中で最も先鋭的であったのが、eQであった。
オートカラーデザイナーズセレクション
(自動車メーカーの代表により、得点制で決定している、3部門)
〈エクステリア部門賞〉
マツダ株式会社 「マツダアテンザ セダン」
ソウルレッドプレミアムメタリック(エクステリア)
カラーデザイン担当 田中美枝(たなか みえ)氏
メーカーのアピールポイント
本能を揺さぶるほどの鮮烈さと、深みをあわせもったプレミアムな赤のエクステリアカラーは、一瞬でオトナたちを魅了する。過去からマツダは赤にこだわり開発をしてきたが、ショーカーだけに留まっていたこの質感を量産開発すべく努力を続け、強さと深みの究極を狙った世界で最高にエモーショナルな赤を実現した。
〈インテリア部門賞〉 ※今回は2つのデザインが選ばれた
トヨタ自動車株式会社 「LEXUS GS450h」
サドルタン(インテリア)
カラーデザイン担当 北村陽一朗(きたむら よういちろう)氏
メーカーのアピールポイント
「源・輝」
妖艶さと大胆さの二律双生。人智を超越する原始的な物質の魅力、内在するエネルギーと神秘性を表現する。
「予」
お客様の気持ちを絶えず先取りする事で、形を超えた経験をデザインに織り込む。日本のもてなしの心にも通じる要素。唯一無二の素材が生み出す意外性あるコントラストを堪能いただきたい。
マツダ株式会社 「マツダアテンザ セダン」【W受賞】
オフホワイト(インテリア)
カラーデザイン担当 田中美枝(たなか みえ)氏
(フォトはエクステリア部門賞を参照)
メーカーのアピールポイント
エクステリアの彫刻的な造形美を、ドアを開けた瞬間にインテリアからも感じていただけるよう、造形の動きに沿って背面を大胆にブラックにした、ハイコントラストなオフホワイトシート。ブラック部分にディープなレザー絞を選び、赤とオフホワイトのツインカラーステッチで、オトナの小技表現にもこだわった。
〈企画部門賞 “OYAKATA MIND賞”〉
※企画部門賞には別途名前がついた
日産自動車株式会社 「NV350キャラバン」
タイガーアイブラウン(PM)#KBE(エクステリア)/ブラック×グレー(インテリア)
カラーデザイン担当 鈴木賢(すずき まさし)氏
審査委員 トヨタ自動車株式会社 岡崎良二氏のコメント
ポイントは3つ。1.意外性=ターゲットユーザーとして「親方OYAKATA」に目をつけたことが面白い。2.筋の通ったストーリー=OYAKATAがプライベートでもかっこよくというストーリーが明確 3.色そのものの魅力=商用車なので派手でも困る、微妙なバランスをパワーストーンを使って商売繁盛などうまく”いいわけ”をしている。日本のOAYAKATAのかっこよさを世界に発信するという意味で、この賞の名をアルファベットでOYAKATA MIND賞とした。
プロダクツCMFデザイナーズセレクション
(家電などプロダクツメーカーのデザイナーによりCMFの視点で選ばれる)
※CMFとは、カラー(C)、マテリアル(M)、フィニッシュ(F)のこと。
HONDA「N-ONE」
イノセントブルーメタリック×タフタホワイト(エクステリア)/ベージュ×モカグレー(インテリア)
カラーデザイン担当 斉藤康子(さいとう やすこ)氏
メーカーのアピールポイント
コンセプトは”タイムレス N デザイン”。幅広い人々に時代を超えて愛されるクルマになってほしい、また「原点回帰」といった意味や思いがこめられている。親しみや懐かしさを感じさせる水色と白の2トーンカラーのエクステリアと、上品で明るいベージュのインテリアのコーディネート。
審査委員 カシオ計算機株式会社 菱山浩昭氏のコメント
プロダクツCMFデザイナーズセレクション」は、30cmの距離の視点でみた「アーンツアイビュー」と俯瞰でみた「バーズアイビュー」という距離の違った2つの視点による審査を行った。
「N-ONE」は離れて見た時に「ハッ」とする印象があるが、決して強すぎず、トップのホワイトとのバランスがよく爽やか。インテリアもやわらかで優しさが表現されていた。細かい部分では、ベージュのインパネが光沢処理だったが、斜めに角度をつけてあり映り込みもなく、新鮮にみえた。これは造形のデザイナーとともに相当つめて作り込んだのではと思う。
※「プロダクツCMFデザイナーズセレクション」審査にご協力いただいた方々(社名の五十音順・敬称略)カシオ計算機株式会社 菱山浩昭/シャープ株式会社 加藤昌子/ソニー株式会社 小椋肇/パナソニック株式会社 板橋敏行/富士通デザイン株式会社 藤原和博/
文化学園大学セレクション
(審査会場の文化学園大学の学生の代表が選出)
日産自動車株式会社「フェアレディ Z クーペ」
プレミアムサンフレアオレンジ(PM)#NAM(エクステリア)/パーシモンオレンジ(インテリア)
カラーデザイン担当 吉田直路(よしだ なおじ)氏
メーカーのアピールポイント
太陽で起こるフレア(爆発現象)のような、エネルギーや熱を感じさせる、スポーツカーに相応しいオレンジ。フェアレディZのヘリテージカラーでもあるオレンジの色域で新しい表現を目指した。色の鮮やかさだけではなく、色としての美しさや深み感も重視している。インテリアは熟した柿のような、色の鮮やかさと熟成された深みを感じるようなオレンジ。