2020年を象徴する色は、
豊かな感情と身体の躍動を象徴するレッド
一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)は、1953年設立以来、あらゆる商品分野に向けた先行き市場向けのカラー情報を選定、提案を行っています。
60数年にわたる調査・研究活動の中で、流行する色はその時々の時代や社会のムード、人々の意識と関連が深いことが分かってきています。
その経験を生かし、2019年12月2日に今年と来年のムードを象徴する色、「今年の色(2019年)、来年の色(2020年)」を選定し、発表させていただきました。ここでは改めて2020年の色をご紹介したいと思います。
これは、年に2回JAFCAが「トレンドカラー」として発表している「JAFCAファッションカラー」とは別のものになります。
この色は、ファッションなどの特定の分野に向けたものではなく、2020年のムードを象徴するさまざまなキーワードを包含した、「テーマカラー」と言えるものです。
2020年の色
ヒューマンレッド Human Red
マンセル値:6.5R5/14
系統色名:ビビッドレッド
※参考PANTONE NO.=18-1664TPG
※RGB参考値:R=229 G=1 B=18 #e50012
●選定の背景
2020年の色は鮮やかなレッド。デジタル化が進む中、人間らしさに注目し、人ならではの豊かな感情や身体の躍動感を象徴する色として選定しました。
[豊かな感情]
仕事、生活、様々な場面がデジタルで管理されるようになっています。その便利や効率性を享受する一方で、個々人の気持ちが置き去りにされていることへの不安が募ります。共感する気持ちや、人ならではの感受性、本来人間が持つ創造性が失われる危機かもしれません。デジタル化が加速する今、人間らしい心の交流が求められます。2020年の色はヒューマンレッド。人間の豊かな感情を表すかのような「人間らしい」赤です。
[未来を創る行動力]
若い世代が自分たちの未来のために行動を始めています。環境問題や社会問題などを黙って見過ごすのではなく、この先どういう世界を創っていくべきかを考え、決断する時がやってきました。未来を創る一歩を踏み出す時には、血の通った行動、血の通ったモノづくりが共感を得るでしょう。ヒューマンレッドは循環する血の色、未来へ進む人々の命の色です。
[スポーツそして高揚感]
2020年は東京オリンピックが開催されます。日本の国旗に使われている赤を目にする機会が多くなるでしょう。スポーツの試合は選手のパワーと応援する側の熱気が混じり合い、大きなエネルギーを生み出します。お祭りのような非日常感もあり、人々に高揚感を与えます。
*カラー選定/「今年の色、来年の色」選定グループ
(JAFCA+小森美穂子〈JAFCA専門委員〉)
※マンセル値=マンセル・カラーシステムによる色の数値表現。マンセル・カラーシステムは、色を数値的に表すための表色系のひとつで、色を色相・明度・彩度の3つの属性で表現しています。
「ヒューマンレッド」を是非活用ください。
活用された場合JAFCAまでご連絡いただけましたら、幸いです。