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カラートレンド

時代の色/来年の色

2021年の色は、「はじまりの色、希望のホワイト」

一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)は、1953年設立以来、あらゆる商品分野に向けた先行き市場向けのカラー情報を選定、提案を行っています。
60数年にわたる調査・研究活動の中で、流行する色はその時々の時代や社会のムード、人々の意識と関連が深いことが分かってきています。
その経験を生かし、2020年12月4日に今年と来年のムードを象徴する色、「今年の色(2020年)、来年の色(2021年)」を選定し、発表させていただきました。ここでは改めて2021年の色をご紹介したいと思います。
これは、年に2回JAFCAが「トレンドカラー」として発表している「JAFCAファッションカラー」とは別のものになります。
この色は、ファッションなどの特定の分野に向けたものではなく、2021年のムードを象徴するさまざまなキーワードを包含した、「テーマカラー」と言えるものです。

2021年の色

色名: ゼロホワイト Zero White
マンセル値:N9.5
系統色名:ホワイト

コロナ禍により、社会経済や日常生活などに大きな変化があった2020年。2021年はこの変化を前向きにとらえ、新しいスタートになると考えました。その詳細は下記のようになります。

〈時代の基調〉
2020年、未知のウイルスのパンデミックは、世界が抱えるさまざまな問題を明るみに出すことになりました。大きな問題では、生態系を破壊し続ける資本主義の在り方、ワクチン開発などのバイオテクノロジーをめぐる覇権争い、デジタル技術による監視と自由に関する問題などがあります。新型コロナウイルスのパンデミックは、かねてから動き出していた時代の変化を加速させる大きなきっかけになりました。
日常生活においても変化を余儀なくされています。在宅勤務が増えたことで、空間、時間ともに公私の区別に苦慮しました。デジタル画面での打ち合わせに慣れていく一方で、対面で話し合う価値も実感しました。ウイルスから身を守るために手洗いうがいの頻度が激増し、マスク着用が当たり前になったことも、私たちの身心に少なからぬ影響を与えています。
急すぎる時代の変わり目で痛手を負った多くの人にとって、2020年、2021年はサバイバルな年になります。私たちは地球人として、人として、人生をどう生きるのか。過去に答えを探せない時代、2021年はゼロから考え行動する年になるでしょう。

〈2021年のキーワード〉
「ゼロ」から考える /真実を見抜く「知性」と「清廉潔白さ」/「清潔さ」

日本流行色協会(JAFCA)は、2021年を象徴する色として白を選びました。白は、白紙に戻すなど「はじまり」を示す言葉によく使われます。希望を胸に、ゼロから考えるという意味を込めて、「Zero Whiteゼロホワイト」と名付けました。
白には他に「知性」「潔白」というイメージがあります。2021年は何が本当かを見抜く「知性」が求められます。政治に対しては隠し事のない「清廉潔白」が望まれるでしょう。
そして公共空間、家庭内ではウイルスから身を守る対策は今後も続けていかなくてはなりません。「清潔さ」は商品をデザインする上で大事なキーワードになります。白は「清潔さ」を表現するために欠かすことのできない色になります。

*カラー選定/「今年の色、来年の色」選定グループ
 (JAFCA+小森美穂子〈JAFCA専門委員〉)

※マンセル値=マンセル・カラーシステムによる色の数値表現。マンセル・カラーシステムは、色を数値的に表すための表色系のひとつで、色を色相・明度・彩度の3つの属性で表現しています。

「ゼロホワイト」を是非活用ください。

活用された場合JAFCAまでご連絡いただけましたら、幸いです。

*2021年の色、アソートカラーとアクセントカラーを紹介します。
 ゼロホワイトと組み合わせて、活用してください。