U.Ge Lab コラム

インタビューで見えてきたU.Ge 世代の思考傾向

JAFCAで活動を行っている研究会「U.Geカラーデザイン研究会」。U.Ge(ユージー)とは「Upper Generation(アッパージェネレーション)」の略で、人生100年時代と言われる現代、50歳を折り返し地点として後半を歩みはじめた世代を指す。本研究会は2016年度に設立し、U.Geカラーで大人市場を活性化することを目的に、U.Geに向けたカラーの提案やライフスタイル調査、カラーフォーラムなどさまざまな活動を行っている。今回は、2018年度に行ったU.Geの価値観・思考に関するインタビュー結果について報告する。

調査の経緯と内容
2017年度にU.Geのライフスタイルや色の好みを調査する目的でインターネット調査(定量調査)を行い、色への認識や好みを大まかに把握した。2018年度は、U.Geのより深い側面や価値観を知るために、研究会メンバー各社にて50歳以上の方々へのインタビュー調査(定性調査)を行った。生きていく上で大切にしていること、今までの時代・これからの時代をどのように感じるか、9つの項目についてインタビューまたはアンケート形式で調査した。

回答者は50代から80代までの計43人で、全体の75%(32人)は現役で働いている。その職業も様々で、中には学生もいた。インタビュー結果は、年齢を50代と60代以上の2段階、そして男女をかけ合わせた4つのグループに分けて集計した。

インタビュー回答者構成(年代、性別)

インタビュー回答者構成(職業)


男性は内向き 女性は外向き
まず、大きな傾向として見えてきたのが、“男女の違い”である。今回回答していただいた男性は内面を大切にする傾向があった。特に60代男性は道徳教育がしっかりしていた時代ということもあり、マインドを大事にする意見が多かった。仕事中心で生きてきた世代なので、仕事が人生のベースであり、これからの人生も社会貢献を通じて人の役に立ちたいという想いがある。50代男性は社会的地位も上がり、会社の中でも重要なポストに就く人が多い中、仕事の重圧なのだろうか、今後は「自然に癒されたい」「田舎暮らしをしたい」という回答があった。

一方で女性は、外に対して実体のある物事に目が向いている。その傾向は特に50代女性に強く見られ、自分の学びや自立、人とのつながりを大切にしている。現在の50代女性は、ちょうど男女雇用機会均等法が制定されて女性の社会進出が活発になった世代である。アクティブに外に向かって活動する力強さがある一方で、「自分を動植物や色に例えると?」という質問では、「サツマイモ世代」「小さな花を咲かせる雑草」といった控えめな表現が目立つ。

インタビュー結果①「Q. 生きていくうえで大切にしてきたこと、大切にしていること」
家族や健康はどの年代も共通。60 代男性はマインド面を重視する傾向、50 代女性は外的要素を重視する傾向がある。

男性は家族で旅行 女性は自分磨き
また男性は家族のことを気にかけている。「人生で輝いていた時」のひとつに「結婚」を挙げている人もおり、定年後は家族旅行に行きたいというように、家族、特に妻との時間を大切にしていきたい気持ちが強い。そんな夫の傍らで、50代女性は自己のキャリアアップなど自分自身のことに目を向けていることが多い。今気になるモノ・コトでも、家族に関する回答が一つも無い。働く女性にとって「結婚」は人生の通過点に過ぎず重要視していない。それよりも「出産」「子育て」が転機になったとの回答が多い。

インタビュー結果②「Q. 今気になるモノ・コト」
50 代女性は家族に関する事柄が挙がらなかった(!!)

年代別の傾向
年代の差もあった。50代は、「今が一番輝いている」「ポジティブ思考」「何とかなる!」という、活力のある世代だ。一方で、60代以上、特に女性は、穏やかで柔らかい印象を感じさせる。同世代や自分を表現するカラーは「オレンジ」と回答する人が複数おり、あたたかみを感じる世代である。

良い時代に生きてきたが、今は …
過去、現在、未来の時代についての質問では、各世代共通の回答が見られた。自分が生きてきた時代は良い時代、オレンジ色と表現する人が複数いた。対照的に、今の時代はお先真っ暗で、もやもやした、よどんでいる、色で表すとグレーという回答が多かった。バブル景気の良い時代を知っているからこそ、今の時代が不安な世の中であると感じるのだろうか。これからの時代については、「平和や安心安全」「心の豊かさ」を望む声と同時に、「次世代への配慮」に関する回答が多く見られた。U.Geは、若い世代が活き活きと生活し、夢や希望を持てる時代になることを望んでいる。そして自分たちも一緒に、互いを尊重し協調しながら穏やかに暮らしていくことを望んでいる。

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