2013年秋冬 JAFCAメンズウェアカラー
カラーテーマ
A la recherche du temps perdu
ア・ラ・ルシェルシュ・デュ・タン・ペルデュ ―失われた時を求めて
お洒落でシックなファッションに対応する、
ソフィスティケートされた、ノスタルジックなカラーを選定。
ベージュやグレーを中心とした、近接した色が選ばれている
日本のメンズウェア市場では、長期にわたる不況と大震災の影響などから、カラーも保守的なベーシックカラー偏重傾向が継続していたが、再びお洒落志向へ回復の兆しが感じられるようになってきた。
今季のJAFCAカラーは、今後日本のメンズファッション市場で伸展が予想される、アーカイブをもう一度振り返り、進化させてゆくという動きに対応できる色を中心に選定された。その色は、どこかノスタルジックな色であり、ヨーロッパのオランダやベルギーなどのフランドル地方の古都をイメージさせるような色である。
こうした背景から、今季のカラーパレットを表現するテーマとして、マルセル・プルースト(小説家1871-1922)の長編小説「À la recherche du temps perdu(ア・ラ・ルシェルシュ・デュ・タン・ペルデュ−失われた時を求めて」を採用した。カラーグループは3つの”シーン”で提案されている。
カラーグループの特徴
1.scéne1 シーン1
ダークカラーを中心に構成されたこのグループ内の色同士の配色は、ボルドーのタートルネックにキャメルのジャケットといった70年代のメンズファッションにおけるコーディネートを彷彿とさせる。今回のカラーパレットにおける男性のイメージ像である、「タフさ」「強さ」「知的」「たくましさ」を最も反映しながら、同時にシックな雰囲気も併せ持ち、トラッドからスポーツ、ヘビーデューティー、マウンテンカジュアルなど広く活用できるグループ。
2.scéne2 シーン2
グリーンみのカーキを中心としたクールなアースカラーのグループ。クール系アースカラーは2013年春夏からの継承でもあるが、さらにビビッドイエローと、コバルトブルーをアクセントカラーの効果により、モダン・クラッシックな印象を生み出している。
3.scéne3 シーン3
ライトニュートラルカラーがベースカラーのグループ。オレンジからレッドのアクセントカラーは他のグループのベースカラーとの組み合わせも考慮している。オフホワイトから青みのグレーのニュートラルカラーについてはウール、ツイードなどしっかりした素材感のある生地でアイテムへの活用を推奨したい。
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