2021年春夏JAFCAレディスウェアカラー
カラーテーマ
“Beautiful Color” ビューティフル・カラー (うつくしい色)
美しく、人々の気持ちに訴える色
自分の感性を大切にする時代、身の回りに置きたい色はどんな色だろう。地球環境も経済状況も不安定な中、求める色は、気持ちが落ち着く色、季節の色、おいしそうな色、謎めいた色、どきどきする色、心から美しいと思える色…。様々に気持ちを動かす色ではないだろうか。そこで、2021年春夏に向けたカラーテーマは「Beautiful Color(うつくしい色)」とし、美しく、人々の気持ちに訴える色を選定した。
モノを厳選する時代には、いつでも無理せずに使えるベーシックな色、着回しがきく色がことさら必要となる。2021年春夏インターカラーでもベーシックカラーの見直しがされており、この傾向は世界的な流れといえよう。レディスウェアカラーでも日本市場に適したベーシックカラーを選定し、さらに今後注目される要素を4つ抽出してカラーグループを構成した。
カラーグループの特徴
1.Sustain サスティン(持続させる、支える)
新しいベーシックカラー(基調色)となるグループ。日本のレディスファッションでは洋服のベースカラーが年々淡くなっている傾向にあることも鑑み、あまり重くないカラーを春夏向けベーシックカラーとして選定した。
2.Scent セント(香り、直観力)
ひんやりとした、夏にも使えるパステルカラーグループ。人々が自身の感性を優先し、優しさや共感力が注目されるようになっていく時、素直に綺麗と感じられる優しいカラーが好まれやすい。
昨今夏シーズンが長くなっており、夏物商品の鮮度維持が難しいという問題が取りざたされており、そこでパステルカラーを夏にも活用できるよう「ひんやり感」を持ったパステルカラーを提案したい。
3.Enigmatic エニグマティック(謎めいた、不思議な)
変化する季節感に対応する、鮮やかなディープカラー。先述したように夏シーズンが長く、まだまだ暑いが秋が近付いている時季に向けて、新たな晩夏カラーとして深みを持った鮮やかな色を提案したい。
果てしなく広がる宇宙を思わせる深く澄んだダークカラーと、秋の豊かな実りを予感させるこっくり鮮やかなカラーとのコントラストを楽しみたい。
4.Blessing ブレッシング(恩恵、祈り)
自然との共存共栄、新しいアースカラー。世界的な環境破壊が止まらない状況で、手つかずの自然はますます貴重で贅沢なものとなっていく。2021年春夏に向けては、地球の自然の色、大地の色をイメージしたグリーン~ブラウンのバリエーションをサマーダークカラーとして提案する。
5.Cracking クラッキング(はじける)
情報の粒子をイメージした、光を発する色。情報化社会、人工知能の発達でAI時代と言われ、ファッション業界でも商品の需要予測やEC上での商品レコメンド等、活用の場が広がっている。このグループでは、情報の粒子が高速度で飛び交うような、光を感じる高彩度色を中心に選定した。
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