2023-24年秋冬JAFCAメンズウェアカラー
カラーテーマ
Pray for Peaceful Life 平和な生活を希求する想い
平和を希求する動きが強まる
今シーズンのカラーテーマは「Pray for Peaceful Life”（平和な生活を希求する想い）」とした。落ち着きは見せたもののまだ油断のできない新感染症問題や欧州発の世界を巻き込む紛争など問題が続いている。これまでのファッションの歴史を振り返ると、いつの時代もファッションは平和主義を唱え、それぞれの時代に直面してきた問題点や社会の不条理、そして不快な強権主義に対して常にクリティカルに反応を示してきた。そのようなファッションの立ち位置で言うならば、現在直面している紛争問題はこれまでに経験の無いほど“平和”を希求する動きを強く示していく事になる。
シーズントレンド全体がリベラル、センシティブ、リキッドな方向性を明確化させている。カラー傾向についてもそれらに呼応しながら総体的に高彩度と高明度といった傾向を強めている。一方でどこか不安定でセンシティブなカラーが数多く登場しているのも特徴となっている。現在、ファッション業界が直面する環境対策という大命題に対して循環型のファッション提案が増加傾向にある中で、廃棄回収や再生循環された服飾や繊維が織りなす混在感、不純物の混じり合う不安定なリサイクル素材や再生糸を想起させるメランジュ感のある色表現や濁りのある色みも注目要素となっている。そのような概況にあって2023-24年秋冬シーズンにおけるカラーグループは4つとなった。
なお今回は新たなる提案手法として“平和・新時代・変革”を想起させるカラーグループをParticular Color（特定色）として提言している。
カラーグループの特徴
1.Jet Setter ジェットセッター
楽しさ・未来・希望・夢といった人々のオンフォワードなマインドを表現している今シーズンを象徴するカラーグループ。世界中を飛び回るジェットセッター達の国境を感じさせない自由で開放感溢れるトラベルムードをシーンイメージとしている。
2.Tech Couture テック・クチュール
現代における「ナチュラル」を主テーマに形成されるカラーグループ。ミッドセンチュリーのカルチャーがクローズアップされる今シーズンを代表する。自由で開放的な価値観が強く顕在化する今シーズンにおいて、自然味溢れるニュートラルな色調やトーンオントーンによる配色表現が特徴となる。
3.Offbeat Dark オフビート・ダーク
有彩色のダークな色域がトレンド化している今シーズンの第一のダークカラーグループ。ダークでありながら明確な有彩色が特徴となる。自然を感じさせるリアルな色みが特徴。
4.Re-Tradition リ・トラディション
有彩色のダークな色域がトレンド化している今シーズンの第二のダークカラーグループ。どこか懐かしく、エターナルなメンズファッションにおいて活用度の高い定番型のカラー。
5.Earth Blue アースブルー
※Particular Color（特別選定色）
世界が未だかつて無いほど“平和”を希求する傾向を強めていることから、今回、正しく平和の象徴である色＝ブルーを特別に選定した。ブルーは自然と一体となっている人々にとって極めて身近な色となり、また冷静で穏やかで知性的、落ち着きを促し、平和を象徴する色といえる。
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